南国空の駅

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なんこく「そらの駅」事業


17年12月議会質問

中山研心

この事業は内閣府の「地方の元気再生事業」初年度の平成20年に応募して不採択となっていた空の駅事業のプランを焼き直し翌年再度応募して採択された。

初年度、国の補助金22,187,452円を含む40,512,000円が補助金として支出された。2年目の適否で成果なしと見なされ1年で打ち切りとなった。

しかし南国市は2年目以降も、市単独で補助制度を維持し、

9年間の合計119,861,000円を補助金として支出している。それ以外にも、平成24年度からは四方竹の仕入れのために運転資金として短期貸付を繰り返し、平成27年から今年にかけては毎年14,000,000円の貸付を行っている。

平成21年3月に内閣官房地域活性化統合事務局が出した「地方の元気再生事業」の要項には「持続可能な地域活性の取り組みを進めるため」とある。

事業開始から9年目にして、8,800,000円の補助金を受け取り、商品原材料費の仕入れ資金すら手当できない事業が果たして「持続可能な地域活性の取り組み」と言えるか。

市長

なんこく「そらの駅」推進協議会は、平成21年度に設立し、本年で9年目を迎えている。設立時には、協議会内に8つの部会を設け、「食育の取り組み」「農産物の加工品開発・ブランド化」により南国市の魅力発信を行ってきた。その後は、国費が打ち切られたこともあり、事業規模を縮小して現在は四方竹商品を中心とする外商部門と空港内の店舗「南国まほら」を運営している。議員が言われるように、設立時を除くと毎年800万円から900万円を協議会に対して運営補助金として支出しており、これに見合った効果があげられているか、またこの取り組みが持続可能な取り組みと言えるか、と。

まず「なんこくまほら」については、道の駅なんこくと合わせて南国市のアンテナショップとして位置付け、市内事業者を中心とした商品の取り扱い、またテストマーケティングの場としても運営している。

しかし、空港ビルからのテナント料として年間約400万円の費用を要し、また営業時間も航空便の利用に合わせての長時間営業となっていることから、人件費等も膨らみ、それを店舗売上では賄えない状態となっている。また外商部門については、四方竹商品を中心として商品を県内外へと販売している。その売上額も年々上がってきてはいるが、これも黒字までには至らず、南国市からの運営補助金、貸付金によって賄っている状況である。そこで費用対効果とこれからの協議会の運営を考えた場合に、以前にも議会から指摘いただいている通り、協議会の経営・運営の仕組みとして無理が生じている部分もあり、今のままでは持続可能な取り組みとはなかなか言い難いところがあると思う。これからの協議会運営のあり方について、経営の専門家の指導も仰ぎながら協議会とともに協議を進めている。

中山研心

そもそも「そらの駅」て何。

「道の駅」はわかる。例えば、中村に行く途中で休憩のために南国の「道の駅」に立ち寄れば、そこに南国市の地場産品がある。南国市の特産品を知る機会になり、次は南国市に観光に来たいと思ってくれるかもしれない。

「そらの駅」にはそんな効果は期待できない。沖縄に行く途中で龍馬空港に立ち寄る人などいないからだ。龍馬空港に降り立つ人は、みな最初から高知に用事があって来る人たちだ。空港に「そらの駅」の看板を掲げるお店があったとして、他の土産物屋といかほどの違いがあるか。

南国市をアピールするものになっているか。

アンテナショップとしての役割さえ十分に果たせてないように思うが、市長の所見を問う。

市長

まほらでの売上額は、平成28年度実績で約3500万円。市内の個人事業者からの商品も含めて多く取り扱っており、空港ビル内の他の土産物店に比べて地域色の強い商品構成とはなっている。しかし、南国市のオリジナル商品としては少なく、設立から9年が経過する中で、当初の目的である商品のブランド化、南国市の魅力発信という意味では、その機能が十分活かされているとはなかなか言えない状況であると思う。このことからも現在協議会と店舗の存続・廃止について最終的な詰めをしているところであり、近いうちにその結論を出したいと考えている。

中山研心

以前、西山前企画課長は「そらの駅推進協議会には、テナントの経営に止まらず、商品の企画開発や地産外商に資する販路の拡大等にも取り組んでもらっている」と回答された。ここに平成21年度から29年度までに空の駅推進協議会が開発したとされる商品の一覧がある。

すでに販売を終了した商品を除き14品目。

「べにっこねーやん」「にんにくぬーたん」とドレッシング、オリジナルと言えるかはなはだ疑問の「米粉パン」以外は全て四方竹の加工品。

これが、補助金額合計119,861,000円に見合う成果品か。

これなら、フードコンサルタントや商品企画プランナーに商品開発を成果報酬として委託した方がはるかに安価で魅力ある商品が開発できるのでは。西山総務課長の見解を。

総務課長

そらの駅事業については、事業開始後、本市農産物を加工して商品化、ブランド化して地産外商を進めることで販路拡大を目指してきた。その結果、四方竹は出荷期間が短いものを長期間変色しない技術を取り入れて加工して長期間保管販売できるというように全国展開してきた。

「そらの駅」の経過を説明させていただきたいと思うが、議員からの紹介の通り、国の「地方の元気再生事業」の採択を受けて始まった。当初平成20年度は、農商工+大学連携という形で応募して、全国から農商工連携では多くの応募があって、(当市提案は)先駆性に欠けるということで採択にならなかった。平成21年度に食育と空港を切り口にしてそらの駅というものを始めた。その最大のコンセプトである「そらの駅」すなわち空港内のアンテナショップが全体の経営の大きな重りとなってきたのも事実である。事業を展開していく上で、市内の商工各事業者との連携の拡大も十分進まなかったということもあるし、新たな人材育成という部分で弱かったなと思う。そういったところが、そらの駅事業の経営改善に繋がってこなかったと思う。単に費用対効果という点では、決して満足できる効果を生み出してきていたとは言い難い、と考えている。

中山研心

商品開発と販路の拡大にしても、本来南国市の事業者全てにメリットがある取り組みではない。あくまで自社の売り上げのための営業努力でしかない。しかも黒字化は望めない。毎年莫大な赤字を垂れ流す状況で、とても必要と思われない。同じ質問を松木課長と市長にもお伺いしたい。

企画課長

補助金に見合う成果があったか、という質問に対して、オリジナル商品としては少ないということは事実。ただ外商部門の売上額については、平成28年度の実績で約3700万円。内約2500万円が四方竹の関連商品売り上げとなっており、外商部門の67パーセントを占めておる状況。取引事業者については、県内外68事業者となっており、南国市の四方竹の生産量の14パーセント。特に四方竹の仕入れについては、10月10日前後の出荷がピークになる時期に合わせて協議会が大量の仕入れをしており、単価の値崩れを防いでいる。

市長

協議会の商品については平成24年度以降、四方竹がメインとなっいる。四方竹商品については売り上げは伸びているが、原材料は県園芸連を通じて購入しており、商品の利益率は決して高いものとなっていない。しかし南国市の特産品である四方竹の認知度アップ、農家所得のアップという面では貢献をしてきたと考えている。

中山研心

市内の四方竹生産量の14パーセントを原材料として仕入れて値崩れを防いでいる、いきなりこれがなくなると困るというのは理解できる。しかし、そのために空港のテナントを維持する必要があるか。

決算書を見たが、一番経営の足を引っ張っているのは、人件費とテナント料だ。サニーマートなど小売店で商品はすでに取り扱っていただいており、必ずしも空港でこのようなお惣菜みたいな商品を売る必要はないのでは。

この事業には、見直すタイミングが何度かあったと思う。

1度目は、国の補助事業が打ち切られたとき。

2度目は、平成26年度であったと思うが、全議員が出席する予算の連合審査の場で、この事業に対する効果を疑問視する意見が多数出され、橋詰前市長は公式な答弁として、「その効果を検証し事業の存廃も含めて見直しを行う」と発言した。

しかし、その後行われた商工会議所や推進協議会関係者との会合で、「そらの駅の補助事業は来年以降も継続する」と勝手に約束し、議会に対しては何の説明も行われなかった。市長が議会に回答した中身について、方針変更したなら、どのような検討がなされこのような結論に至ったのか、丁寧な説明がなされるべきではなかったか。

議会軽視だと考えるが、市長の見解を問う。

市長

事業の検証の上、廃止・存続何れの判断をした場合においても、議会に対しては丁寧な説明をする必要があった。

そらの駅事業については、見直すタイミングは何度かあった。このまま先延ばしすることはできないので、近く判断をしたい。


18年3月議会質問

中山研心

なんこく空の駅事業について伺う。

この問題についいては12月議会で取り上げた。

市長からは「費用対効果とこれからの協議会の運営を考えた場合に、協議会の経営・運営の仕組みとして無理が生じており、今のままでは持続可能な取り組みと言い難い。」との回答があり、「店舗の存続・廃止について近いうちにその結論を出したい」との方向性が示された。

運営補助金の追加2,600千円の内訳は。

企画課長

内訳は「まほら」の閉店に伴う減収分と、台風による外商部門の減収、全体の売上額が当初の見込みから15パーセント程少ない状態で、最終的に発生した損失に対して支援することを考えている。

中山研心

つまり補助金とは別に、どんなに莫大に赤字が膨らんだとしても、南国市が損失補填する仕組みでこれまでずっと運営してきた、ということか。

企画課長

計画を出してもらい、それに見合う補助をし支援をしているが、今年は「まほら」売り上げが下がり、外商部門についても当初の見込みを達成することができず、補助額が膨らんだ。

中山研心

聞き捨てならない非常に怖い答弁だ。どんなに赤字が膨らんでも、最終的には南国市が損失補てんしなければならない。この事業には誰も責任を取る人がいないということか。

企画課長

「空の駅推進協議会」は、南国市の商工会、農協、など色々な各種の団体による任意団体の運営なので、指摘の点はあるが、支援していくことになっている。

中山研心

「空の駅推進協議会」今後の方向性について伺う。この3月をもって空港内店舗は閉鎖し、30年度からは外商部門一本に絞り次年度に向けた課題検討を行い、協議会を法人化していき農協主体の事業とするとの方向性が示された。30年度当初予算に5,000千円、貸付金として昨年同様14,000千円が計上されている。

平成30年度収支計画を見せてもらったが、この事業がビジネスモデルとして成り立たないことが、店舗を閉鎖してなお黒字化しないということではっきりしました。農協主体の事業に転換する、と言いながら一方で「地域商社機能の強化」を謳い、出資の可能性も含め行政の関わりの余地を残すなど、改革への覚悟は中途半端な印象がぬぐえない。全く実績を上げてこなかった「地域のブランド化」「県外販路の拡大」を言葉を変えただけではないか。

今後、行政が関わる余地はきっぱりと諦め、この事業から手を引くべきだと考えるが、市長の所見を問う。

平山市長

店舗は3月末で閉店を決めたが、外商部門については、四方竹商品など県内外多くの事業所と取引をしてきており、原材料の四方竹は市内生産量の約14パーセントを空の駅が仕入れしているなど、この事業により単価の維持、農家所得の向上に貢献しているということは事実。このことから外商部門まで一挙に閉鎖すると、生産者への影響が出てくることも考えられるので、30年度に商品を残していきたいという思いがある。協議会の経営については、南国市の指導が十分に行き届いてない点については反省している。現在は県の産振アドバイザーの支援を受けながら組織体制や経営改善について検討しており、30年度にあらゆる選択肢を持って検討して、その方向性について結論づけていきたい。中山研心

やる前から営業損失を4,000千円見込むとは。

企画課長に伺う。店舗を閉鎖してなお黒字化しないため、協議会の論議の中では「経営を断念すべきではないか」との方向に傾きつつある、というのは事実か。

企画課長

30年度は経営が難しいのではないか、という声もあるが、理事会や総会で正式に決定した内容ではないので、市としては既定通り当初予算を残していく方針。

平山市長

当初予算の計上については、事業の継続を前提に予算計上を決めたので、その後方向性が変わることはあるかもしれないが、今はそのまま承認いただきたい。

中山研心

こんな腹も腰も座らん議案をあげてこられるのは迷惑だ。議会はきちんとしたチェック機能を果たしてない、と批判を受けることは間違いない。協議会総会での結論を待つまでもなく、議会としてこの不採算で効果のない事業には引導を渡すべきだと思う。

公費での買い支えは「市場介入」ではないか。

企画課長

四方竹を仕入れて加工品にすることで、単価が維持される効果があり、販路拡大につなげていく面もあり、単なる「市場介入」とは言えないと考えている。

中山研心

価格の維持ということは、一方で商品を安く買える消費者の機会を奪うことにはならないか。

企画課長

市場原理に基づくものなのので、即消費者が不利益になるものではない、と考えている。

中山研心

まさしく市場原理の中で商品は動いているので、出荷調整をしたり生産調整をすることは生産者の判断でされるべき。行政が関与することではない。

農林水産課長に伺う。南国市の四方竹出荷農家は何件か。

農林水産課長

JA南国市への出荷者数は平成29年度は17名。

中山研心

南国市民で四方竹を出荷している生産者と四方竹を買っている消費者の数はどちらが多いか。

平山市長

それはもちろん消費者の方が多いと考えている。

中山研心

(数だけの問題ではないが)一方に肩入れして、もう一方の利益を損なうようなことを行うのは行政がすべきことではないだろう。市場原理を無視してまで買い支えなければならない理由とは。

平山市長

中山間の支援という意味もあろうし、南国市の特産品ということもあるだろう。

中山研心

四方竹は特に作付けをしなくて生えてくるものか。

農林水産課長

施肥などの手入れはされていると思う。

中山研心

なぜこんなことを聞いたかというと、南国市には様々な作物を生産している農家があるが、価格の低迷や後継者不足など色々な理由で生産を継続することが難しくなりつつある農家がたくさんある。生産意欲を失い、一旦耕作をやめてしまったら農地が荒れて次に作るのは大変なことになる。社会的損失と言っていい。緊急に支援が必要なものが他にあるのではないか。

30年度当初予算案については、後ほど運営補助金と貸付金を減額した修正案を出すので、委員会で論議をしていただきたい。


公益性は高いが収益性のない住民による取り組みに、行政が継続的に支援する補助金は必要だと思う。将来の南国市を支える有望なビジネスに対して先行投資として、設備投資や開業資金の一部を踏み切り板の役目として補助金を支出する、といのもあっていい。

ベンチャーも含めて意欲のある起業家支援は、もっとどんどんやったらいい。

しかし事業の立ち上げ資金だけにとどまらず、仕事をする前から営業損失を見込み、その損失は補助金で穴埋めすることが前提で、最悪の場合、際限なく損失が拡大した時でも、行政がその補填をする。補助金云々以前にビジネスとしてダメだと思う。意欲があり努力している他の経営者に対しても失礼だ。

今南国市が出している全ての補助金について、今いちど本当に必要なものであるかどうか、検証していただきたい。

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